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随時報告(平成18年) | 国会及び内閣に対する報告(随時報告) | 検査結果 | 会計検査院 Board of Audit of Japan

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Academic year: 2018

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全文

(1)

【会計検査院】

会計検査院は7月13日、農林水産省に対し、会計検査院法第36条の規定により、改善の処置要 求を行いました。また、本案件について、同日、同法第30条の2の規定に基づき、国会及び内閣に 報告しました。

改善の処置要求の内容は、以下のとおりです。

土地改良負担金総合償還対策事業のために国庫補助金により造成された土地改良負担金 対策資金について、資金規模を資金需要に対応したものに改めるよう農林水産大臣に対 して改善の処置を要求したもの

【改善の処置要求の要旨】

会計名及び科目 一般会計 (組織)農林水産本省(項)農村振興費 (平成2年度は(項)土地改良事業等諸費、

3年度から5年度は(項)農業生産基盤整備事業等諸費、 6年度から11年度は(項)農業振興費)

部 局 等 の 名 称 農林水産本省 補 助 の 根 拠 予算補助

補 助 事 業 者 財団法人全国土地改良資金協会 ( 事 業 主 体 )

補助事業の概要 国庫補助金により造成された土地改良負担金対策資金により、 土地改良負担金に係る借入金の償還が困難な土地改良区等を 対象に、当該借入金の償還に際して一部を借り換えた場合の 借換資金に係る利子補給を行うなどのもの

国庫補助金交付 2000億円(平成2年度∼12年度) 額

上記の協会にお 1658億円(平成16年度末) ける土地改良負

担金対策資金残 高

(2)

庫補助金

1 事業の概要

農林水産省では、受益農家の土地改良負担金の軽減と計画的償還の一層の推進に資することを目 的として、平成2年度から、国庫補助事業により、土地改良負担金総合償還対策事業(以下「総合

」 。) 、 ( 「 」

償還対策事業 という を実施することとし 財団法人全国土地改良資金協会 以下 資金協会 とい う。)を事業主体として、資金協会に土地改 良負担金対策資金( 以下「対策資金」という。) を造成し、土地改良負担金に係る借入金の償還が困難な土地改良区等を対象に、借換資金の利子補 給を行うなどすることとした。

そして、2年度以降、総合償還対策事業として、①土地改良負担金償還平準化事業( 以下「平準化 事業」という。)、②土地改良負担金償還円滑化事業、③特別型国営事業計画償還助成事業、④平成 5年度及び平成15年度冷災害被災地域土地改良負担金償還円滑化特別事業、⑤担い手育成支援事業 の5事業を実施してきている。

このうち①の平準化事業を例としてその概要を説明すると、土地改良区等が、土地改良負担金に 係る借入金の償還に当たり、年償還額が最大年償還額の6割相当額を超える期間内において、その 超える額について融資機関から借換資金を借り入れて当該償還を行い、後年度に繰り延べることに より償還の平準化を図る場合に、当該借換資金に係る借入利率が無利子となるよう資金協会が融資 機関に対して利子補給を行うものである。そして、資金協会と都道府県が利子補給金額のそれぞれ 2分の1の額を負担している。本事業は2年度から開始され、事業の対象となる地区の認定期間は16 年度までとなっている。

2 検査の結果

( 1) 総合償還対策事業の実施に係る対策資金の収支と16年度末資金残高について

国は、2年度から12年度までの間において、資金協会に対して計2000億円の国庫補助金を交付 している。そして、資金協会では、国から交付された国庫補助金2000億円のうち1999億5000万円 については、これを対策資金に充当し、対策資金として管理している。

(3)

表1 総合償還対策事業に要した対策資金事業費(平成2∼16年度) (単位:億円) 利子補給金及び助成金の交付額 管理運営 対策資金 平準化 円滑化 計画償還 冷災害 育成支援 計 等経費 事業費

事業 事業 助成事業 特別事業 事業 ( A) ( B) ( A) +( B) 101 2 290 11 374 780 61 841

また、資金協会は、国債、地方債等により対策資金の運用を行っており、その運用益は500億 余円に上っている。

以上の結果、16年度末における対策資金の資金残高は1658億余円となっている。 ( 2) 土地改良事業とそれを取り巻く状況の変化について

総合償還対策事業の対策資金事業費は、土地改良事業の事業費の増減や土地改良区等における 土地改良負担金に係る繰上償還の多寡にその支出額を左右される面がある。そこで、土地改良事 業の事業費が主な内容となっている農業農村整備事業費の決算額の推移と土地改良区等における 土地改良負担金に係る繰上償還の状況をみると、それぞれ、以下のとおりとなっている。 ア 農業農村整備事業費の推移と総合償還対策事業

農業農村整備事業費の決算額の推移をみると、図のとおりであり、総合償還対策事業が開始 された2年度には8673億余円であったものが、5年度には1兆7671億余円に増加しており、土地 改良負担金も増加傾向にあった。そして、総合償還対策事業においても、ガット・ウルグアイ 。 ・ラウンド農業合意の受入れに伴い7年度からは国庫補助金1000億円の追加交付が開始された しかし、その前後から農業農村整備事業費の決算額は継続して減少傾向となり、16年度には86 29億余円とほぼ2年度の水準まで減少している。

図 農業農村整備事業費の決算額の推移

0 .0 0 .2 0 .4 0 .6 0 .8 1 .0 1 .2 1 .4 1 .6 1 .8 2 .0

6 1 6 3 2 4 6 8 1 0 1 2 1 4 1 6

(兆円)

(年度)

(4)

イ 土地改良区等における土地改良負担金に係る繰上償還の状況

土地改良区等における土地改良負担金に係る繰上償還の状況を調査したところ、受益農家に よる早期支払の意向などにより繰上償還することとして償還計画を変更していたものが、7年 度以降、多数見受けられる状況となっていた。

( 3) 17年度以降の総合償還対策事業の実施に要する対策資金事業費について

平準化事業は事業の対象となる地区の認定期間が16年度で終了していることなど、総合償還対 策事業として実施している5事業の今後の実施については、把握が可能なものとなっている。そ こで、17年度以降に資金協会から融資機関等へ交付されることとなる利子補給金等について、今 後の借換資金の借入金利を18年1月現在と同率(2. 65%)として本院において推計するなどした ところ、17年度以降の総合償還対策事業の実施に要する対策資金事業費は、表2のとおり330億余円 と推計される。

表2 平成17年度以降の総合償還対策事業の実施に要すると推計される対策資金事業費

(単位:億円) 利子補給金及び助成金の交付額 管理運営 対策資金 平準化 円滑化 計画償還 冷災害 育成支援 計 等経費 事業費

事業 事業 助成事業 特別事業 事業 ( A) ( B) ( A) +( B)

93 0 106 - 99 300 30 330

( 4) 対策資金の資金規模について

前記のとおり、16年度末における対策資金の資金残高は1658億余円であり、17年度以降の総合 償還対策事業の実施に要する対策資金事業費は330億余円と推計される。また、平準化事業にお ける17年度以降の利子補給金交付額は今後の借換資金の借入金利が上昇した場合上記の推計額よ りも増加することとなるが、一方で対策資金の運用金利も上昇して運用益も増加することとなる ことなどから、仮に対策資金の保有規模を相当程度縮小したとしても、今後の金利動向が資金協 会の事業の遂行に大きな影響を及ぼすおそれは少ないものと見込まれる。

( 5) 改善を必要とする事態

資金協会において、現行の規模の対策資金を今後とも保有することにより、対策資金に多額の 余裕資金が継続して生じることが想定される事態は、対策資金が国庫補助金を原資としているこ とを考慮すると適切ではなく改善の要があると認められる。

3 本院が要求する改善の処置

(5)

ア 早急に今後の総合償還対策事業の実施に要する対策資金事業費について推計を行うなどして、 資金需要に対応した対策資金の資金規模の把握を行うこと

イ 不測の冷災害、事業の見直し等に係る資金需要を勘案してもなお多額の余裕資金の発生が想定 される場合には、対策資金の資金規模の縮小を図ること

参照

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